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将棋上達のための棋譜並べ5ステップ

「詰将棋・実戦・棋譜並べ」とは昔からよくいわれる将棋勉強法の3つです。

将棋勉強法といえば「詰将棋・実践・棋譜並べ」
将棋勉強法といえば「詰将棋・実践・棋譜並べ」

しかし、3つのうち「詰将棋」や「実戦」は、初級者のうちでも楽しんで行うことができるイメージですが、「棋譜並べ」だけは、どうしても「難しい」や「しんどい」、「どこに気をつけて行えばいいのかがわからない」といった心象を持たれる方が多いように思います。

「棋譜並べ」とは、プロ棋士などの強い人が実際に指した棋譜(対局者が行った手を順番に記入した記録)を見て、それを再現することです。真剣に将棋上達を目指す人にとっては、棋譜並べは重要な上達手段であることに間違いないのでしょうが、将棋を始めたばかりの初心者にとっては、棋譜並べを行うことの必要性がいまいちピンとこないということもあるかもしれません。

そこで、今回のいつつブログでは、初心者でも徐々に「棋譜並べ」に馴染んでもらえるように、棋譜並べのときに意識すべきことを5つの段階に分けて紹介したいと思います。

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目的を持って棋譜並べにチャレンジしよう。
目的を持って棋譜並べにチャレンジしよう。

ただ駒を並べ続けるよりも、明確な目的意識を持って取り組む方がきっとやる気につながりますよね (^-^)

ちなみに、私もプロ棋士になるためにたくさん棋譜並べをしてきましたが、やっぱり自分の棋力を上げる上で棋譜並べは必要不可欠な勉強だったと思います。「難しそう」「しんどそう」と尻込みする前に、ぜひ1度チャレンジしてみてください。

レベル1 気軽に並べてみる

「棋譜並べ」と言われると、皆さんどのような場面を想像されますか?
すごい真剣な顔をした人たちが和室で、ものすごい時間をかけて黙々と脚付の盤で局面を再現していく…というような場面を想像される方も少なくないかもしれません(笑)

私も、こういったことを子どもの頃から繰り返しやってきたわけですが、もしかすると、「わいわいと将棋を楽しみたい」「プロ棋士にならなくても、趣味として将棋をやってほしい」と考えているお子さんや、お母さんお父さんからすると、「そこまで真剣に棋譜並べをする必要はないのでは?」と思われるかもしれませんし、こうしたイメージが「棋譜並べ」が敬遠される原因になっているのかもしれません。

しかし、ご安心ください。

IT技術が発展した昨今では、もちろん「棋譜並べ」もインターネットでお手軽にできるようになっています、笑

まずは将棋のタイトル名(名人戦、王座戦、現在なら竜王戦など!)で検索してみて、タイトルの公式サイトをみてみましょう。そこで棋譜を見ていくことができますので、パソコンやスマートフォンなどを用いて、ぽちぽちと棋譜を再生してみてください。

棋譜並べについて「難しそう」「しんどそう」というイメージがある方は、まずは気軽な気持ちで、とにかく棋譜並べに触れてみることが大切かと思います。

レベル2 一局を通しで並べてみる

棋譜並べの次の段階では、さくさくと次の手を進めながら、1局通しで並べてみましょう。そうすると、はじめのうちはただ指しているだけのような気がしますが、何度も繰り返し指していくうちに大まかなセオリーや格言が実際に利用されているのが分かってくるかと思います。

例えば、「あー、玉と飛車は反対方向に向かって行っているなー。玉飛は接近しちゃいけないんだったなー。」、「やっぱり玉の守りは金銀3枚でするんだなー。」、「駒を交換したら、取った駒を利用しながら進んでいくんだなー。」などなど。

また1局通して指すことで、全体の「流れ」を把握することができるようになります。将棋には序盤(自分の玉の囲いを作り、攻める駒の準備を進める)、中盤(歩がぶつかり出して、どんぱち戦いが始まる。実際に攻めたり受けたりの攻防を行う。)、終盤(相手の玉を一手でも早く詰ませる。駒の損得よりスピードが重要になります。)という3つの流れがあります。「あー、今中盤に差し掛かってきたのかなー。」、「龍を切って金を取ったかー。終盤になってきてるなー。」というように今の局面がどの流れにあるのか把握できるようになるということも棋力向上には大切な要素の1つです。


(おしゃれな布盤で棋譜並べ、なんていうのも楽しいと思います〜!)

レベル3 プロ棋士になったつもりで並べてみる

憧れの棋士になったつもりで指してみましょう。
憧れの棋士になったつもりで指してみましょう。

以前、アマチュア強豪の方で、羽生さんの棋譜を集め、羽生さんの側だけを並べている方がいました。羽生さんへの憧れがモチベーションになり、羽生さんの棋譜を再現することで楽しんで将棋を指すことができているのだと思います。

基本的に、棋譜並べは自分よりも強い人のものを使って行いますが、特定のプロ棋士の棋譜を徹底的に再現することのいいところは、その棋士の特徴や得意戦法、必勝パターンなどを、身体で覚えることができるという点です。

また、自分がその棋士になったつもりで、感情移入しながらタイトル戦など重要な対局の棋譜を並べていくと、「ここでこういうように攻めるけど、攻めが切れない(攻めが続いていき、成功する)んだよねー!」、「ここで切った手が後々効いてくるんだよねー。」など、プロ棋士の対局中の心理状況なども分かるかもしれませんね、笑

憧れの棋士の棋譜を並べながら、「こんな手を指してみたい!」、「こんな戦い方で勝ってみたい!」と思えるようになると、それが自分自身の得意戦術を磨く上でも、いいモチベーションになるんじゃないかなと思います(^-^)

レベル4 次の1手を考えながら並べてみる

次の1手がどうなるか考えてみて。
次の1手がどうなるか考えてみて。

さて今までは、棋譜を見ながらひたすら駒をサクサク並べる棋譜並べについて述べてきましたが、ここからは少しステップアップして、考えながら進めていく棋譜並べを紹介したいと思います。

上記3つの方法よりも、少しだけ時間をかけて考えるということに重点を置くならば、まずは「次の一手」を考えながら棋譜並べをすることをお勧めします。

プロ棋士は、何十何百通りもある指し手の中から、常にベストな1手はどれかということを意識しながら戦います。

詰みが目前の局面はともかく、考慮すべき範囲が広ければ広いほどそれを見つけ出すのは困難になり、最悪の場合、選択した1手が致命的な悪手となる可能性もあるので、あらゆる局面で次の1手を見極めることが非常に重要になります。

次の1手を考える練習としては、新聞に掲載される観戦記を使って棋譜並べをするのがいいかと思います。観戦記ではポイントごとに「どういう狙いがあって指されたのか」など棋士の意図を推測した解説が付いているので、「ここが勝負どころ」と思った局面で1度「次の1手」を考えてみて、答え合わせをすると「次の1手」へのアプローチの仕方が定着しやすいと思います。

また、新聞の観戦記のいいところとして、1回完結でないところ(対局により差はありますが大体10回前後で1局の解説を行います)や、棋譜以外の情報(例えば、どんな会場で、どのような雰囲気の中で対局が行われたかなど)が掲載されているところが挙げられます。連続ドラマやアニメのように、次はどんな棋譜が出るかな、どんな情報が載ってるかなと、次回を楽しみに待てるというのも、棋譜並べを継続していく上でとても効果的だと思います。

2016年6月4日朝日新聞朝刊
2016年6月4日朝日新聞朝刊

ちなみに、「次の一手」を考える上での注意点ですが、外れることが当たり前、当たったらやったー、というような気持ちでトライすることがいいと思います。棋力アップのための勉強法とはいえ、モチベーションが下がってしまうと継続することが難しくなるので、あくまで自分の負荷になりすぎないレベルで試してください。

レベル5 臨場感を味わいながら観る

次の1手を考えることに慣れてきたら、今度はリアルタイムでアップされる指し手の棋譜を観てみましょう(対局がある日は、指し手がリアルタイムでアップされていきます。)。

リアルタイムで棋譜を観ることのメリットは、指し手だけではなく、一手一手にどれだけの時間を消費したのかが分かる点にあります。

「なぜここに◯分かけたんだろう」、「他にどのような手を検討したんだろう」、と考えてみることで、今まさに戦いに挑んでいる棋士の体験をそのまま自分の体験として臨場感をもって味わうことができます。

ちなみに、レベル5ではこれまで1〜4とは異なり、あえて棋譜を「並べる」ではなく、棋譜を「観る」棋譜並べについて触れてみました。もしかすると、そのことについて「『棋譜並べ』はちゃんと盤の上に駒を並べてこその『棋譜並べ』ではないか」と違和感を覚える人がいるかもしれません。実は私も、PCの画面だけで並べると、あまり頭に残らない方で、棋譜並べというと、「盤駒だして・・。」と思ってしまうのですが、今の時代の人は、PCで並べても、頭に入る人もいるかもしれないと思いました。ですので、実際盤の上に駒を並べなくても、「観る」棋譜並べもまた「棋譜並べ」としました。

さて今回は棋譜並べの5つのステップについてご紹介させていただいたのですがいかがでしょうか?

レベル1は今日からでも始められる内容ですが、正直なところレベル5に到達するのはだいぶ棋力がついてからになると思います(^_^;)

それでも、レベル1から焦らずゆっくり棋譜並べに慣れていくことで、着実に棋力アップに繋がっていくと思いますので、まずはお気軽に最初のステップを踏み出してみてくださいね(^ ^)

他にもいつつブログには、将棋上達のための記事がたくさんあります。ご興味あれば、ぜひご一読ください。

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