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女流棋士中倉彰子が実践する将棋に集中できない子どもたちの対処法

わいわいガヤガヤ。子どもたちにとって元気なことはとてもいいことなのですが、それが学校での授業中や習い事のレッスン中など、 場面によっては考えものですよね。

特に、将棋はとても集中力が必要。将棋教室や将棋道場でう〜んと考えている隣があまりにも騒がしくなってしまうと、他の人の思考をじゃましてしまうことになってしまいます。

せっかく将棋が楽しみで教室に来ている子どもたちを、あんまりガミガミ怒りすぎてもなぁ・・と思う反面、しっかり考えて真剣に対局をしている子の邪魔をしてしまうのもいけません。毎回その線引は悩むところなのですが、私なりに日頃子ども教室で実践していることを書いてみたいと思います。少しだけでもお役にたてれば幸いです。

1.注意する時の基準とセリフをあらかじめ決めておく

注意するときの基準を予め決めておくといいですよ。
注意するときの基準を予め決めておくといいですよ。

子どもが騒がしくなれば注意する、しかしその一方で、将棋の指導をするにあたり、あまりガミガミ怒ってしまうと、せっかくお家とも学校とも違う将棋教室という空間でイヤになってしまうかな、また将棋のことを嫌いになってしまうのではないかと不安に思ってしまいます。

私も、子どもたちに注意したり怒ったりするのがあまり得意な方ではなかったのですが、自分の中で注意するにあたってのルールを決めたことで、だいぶスムーズにできるようになりました。私の場合は、強い子が自分より棋力の低い子をバカにした時と、まわりの子の迷惑になっていると判断した時には厳しめに注意するという意識でいます。

また、注意する時のセリフをあらかじめ決めておくことで、怒るのが苦手という人でも威厳を持ってピシッと物申すことができます。ちなみに、私の将棋教室での経験則だと、「級を下げる」「お母さんに電話する」「家に帰らせる」というのが効果的です、笑。ちょっとおどし?的な要素もありますが、「対局態度も実力のうち」と言います。対局マナーが良くなければ、級はあがりません。

2.ポジティブな言葉で伝える

ポジティブな言葉で伝えるかネガティブな言葉で伝えるかで子どもたちの受け取り方が変わる。
ポジティブな言葉で伝えるかネガティブな言葉で伝えるかで子どもたちの受け取り方が変わる。

仮に子どもたちが集中力を切らして騒がしくなった時に、「うるさい!静かにしなさい!」と言うのと「ちゃんとすれば強くなれるのになぜちゃんとしないの」と伝えるのでは、子どもたちの受け止め方が違うように思います。

どちらも同じ注意することばなのですが、前者の場合だと子どもたちに残るのはただ怒られたという事実だけであるのに対し、後者であれば、強くなりたいからもっとちゃんとしなくちゃと子どもたちが将棋に対して前向きな気持ちが持てるようになります。

子どもたちが騒がしくなる時の多く場合がやることがないかかまってほしい時です。特にかまってほしいと子どもが思っている時に、冷たいことばで突き放してしまうと、よけいに将棋から心が離れてしまいます。

3.相手の気持ち・自分の気持ちを考えさせる

将棋は自分と相手の対話。
将棋は自分と相手の対話。

「将棋教室にいるみんなは将棋がしたくて、そのためにお金を払ってここにいます。○○くんに、みんなの邪魔をする権利はないよね。」と、具体的に説明する時もあります。

「静かにしなさい!」と注意だけするのではなく、あえてなぜ静かにしなければならないのかその理由を説明すると伝わる時もあります。これは、当たり前のように将棋教室にきている子もいるかもしれないけど、親御さんが月謝を払って通わせてくれているので、親御さんへの感謝の気持ちをもってほしいな、という思いもあります。

将棋は相手の立場にたって考えることが必要な競技です。なので、将棋以外の場面でも、相手の立場にたって、「将棋に集中したい時に騒がしいと、相手はどんな気持ちになるのか。」を想像できるようになってもらいたいと思います。

また、なぜ静かにしないといけないのかを説明しても分かってもらえない時は、今度はなぜ自分自身が将棋教室に通っているのかについてたずねるようにしています。少なくとも将棋教室に通う子は、将棋がしたくて将棋教室に通っているはず。将棋に対する自分の気持ちを再確認してもらうことで、集中力を欠いてそれてしまった意識を、ぐっと将棋に戻すことができます。

4.関係ない話でも将棋に結びつけてみる

楽しいことと将棋を結び付けてみる。
楽しいことと将棋を結び付けてみる。

将棋教室なので、できれば将棋の話をして欲しいわけですが、小さな子どもというのは好奇心旺盛なもの。学校や幼稚園、お家などでいっぱい楽しいことがあれば、その楽しいことを誰かに話さずにはいられません^_^;

なので、ちょっと集中力がないなぁと思ったら、あえて将棋とは関係ない話をふることがあります。今の時期だと運動会の話をしたり、少し前だと妖怪ウォッチの話をしました。将棋とあまり関係なさそうな話でも無理やり将棋に結び付けたりしちゃいます。

「もうすぐ運動会だね?騎馬戦ある?あの競技は将棋の知識があったら、いかせるよねー。どうやって大将を守るとか攻めは誰かとか。」「妖怪ウォッチのキャラクター、『まだ、そのときではない。』の万尾獅子みたいだね。まだ攻める時ではない・・。なんて」といった具合にすれば、楽しいことと将棋が結びついて、将棋=楽しいになるかなと思うし、私自身も楽しんでいます。

5.子どもを手持ちぶたさにさせない

将棋は、あ〜でもないこ〜でもないと考え込むことが楽しかったりもするのですが、小さな子どもだと10分も考え込むと集中力が切れてしまうので、息抜き的な意味で少しお話ししてあげることで、また集中力が戻ります。

課題を事前に準備しておくなど子どもを暇にしない工夫が大切。
課題を事前に準備しておくなど子どもを暇にしない工夫が大切。

私の将棋教室での経験によると、子どもたちがわいわい騒ぎ出すのは、例えば私が大盤を出していたり、プリントを準備していたりとちょっとした作業に手を取られ、子どもたちが手持ちぶさたになってしまった時です。

なので、例えば詰将棋の課題やプリントなどは事前に準備しておく、手合いをつけるのに時間をかけないように、1回戦は手合を決めておく、手合がついてなくてちょっとヒマになりそうな子に、予備の詰将棋プリントをやってもらう、などなど事前準備が必要ですね。細かいことですが「鉛筆忘れちゃった。」「消しゴムない」といいにくる子も未就学児や低学年には少なからずいるので、こちらで予備は常に準備してしまいます。

さて今回は、子どもたちの将棋への集中が途切れてしまった時の対処法をいくつかご紹介させていただきましたがいかがでしたでしょうか?

子どもたちがまだ将棋をはじめたばかりだと、将棋を教える側としてはあの手この手と色々工夫しないといけないので、まさに「考える力」が必要ですね。大変ですが、子どもたちが、将棋のおもしろさや魅力をちゃんと理解するようになりさえすれば、自ずと集中力は自然とついてくるような気がします。あんなに落ち着きがなかった子が、集中してイイ顔をして将棋指している姿をみせてくれると、とても嬉しくなります(^^)

なので、もちろん子どもたちが集中力を切らしまわりのお友達に迷惑をかけるようになれば、時には厳しく注意することも必要なのですが、注意の仕方を工夫するのと同時に、将棋のおもしろさを伝えるための工夫ができると、さらにいいのかもしれませんね。

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