東京新聞「子育て日記」

2017年8月2日

「桂馬」の個性どう生かす?

我が家の3人の子ども達は、それぞれ全く性格が違います(当たり前ですが)。

長女は、しっかりしていて、とても勝ち気。末っ子の長男は、やんちゃで甘えん坊。真ん中に挟まれた次女のマキは、自由気ままな性格、という感じでしょうか。

マキには「魔の2才児、何でもヤダヤダ」で苦労しましたが、小学3年生の現在は「宿題と学校の準備に取り掛からない」問題で苦労しています(笑)。

金曜日の夜、私が「マキちゃん、早めに学校の宿題と準備を終わらせておこうね」と声を掛けると「明日は休みだよ〜。まだまだ時間はある。」なんて言って、土曜日曜と、思いっ切り遊んで疲れ、夕方から眠くなってそのまま朝までスヤスヤ。月曜の朝、登校ギリギリになって、半ベソをかきながら宿題と学校の準備し、走って学校へ。こんなに辛い思いをしているのに、喉元過ぎればなんとやらで、すぐに忘れ、毎週こんな調子です。

私がしつこく言って、机の前に座らせる時もあります。そうして、やっと始めたかなと思うと、鉛筆が尖ってない、消しゴムがない等と言い出し、なかなか始めようとしません。ようやく練習帳のページをめくり、「はい、書き出そう」と言ったら「ジュースを飲んだらやる気になる!」完全に踊らされている私・・。

そんなマキですが、弟思いの優しい一面もあります。

マキは将棋の駒でいうと桂馬みたいな感じ
マキは将棋の駒でいうと桂馬みたいな感じ

先日シンが「将棋道場」から帰って来たら「シン、何回やってきたの?」「何回勝った?」「ゲームばっかりやってないで、詰将棋を解かないと。藤井聡太さんに勝てないよ!」なんてはっぱを掛けたりしています。 以前、シンが将棋大会から帰ってきた時は、次の日、文房具屋さんで買った金メダル(プラスチック)を渡して「頑張ったね。」なんて言っていました。入賞できなかったシンを励まそうと思ったみたいです。

マキは、習い事も続かないし、シンの将棋のように、夢中になって取り組めるものになかなか出会えないので、何が向いているのかなーといつも考えるのですが、マキは、他人の世話を焼いたり、応援することが好きなのかもしれないなと思いました。マキの今なりたい職業は「保育士さん」。小さい子のお世話が好きな、マキらしい答えです。

マキは、将棋の駒で言うと「桂馬」みたいな感じ。ぴょんぴょんと跳ねて、相手から見ると、突拍子もないところから跳ねてくるイメージです。

将棋も駒の特性を存分に活かすことを考え、動かすことが大事。マキはマキらしく個性を生かしてあげられるようにしたいな。そう思いつつ、今週末は、どんな作戦で宿題と準備ををやらせようかと、次の一手に考えを巡らせている私です。

この記事は、東京新聞にて中倉彰子が連載している「子育て日記」と同じ内容のものを掲載しております。
:『東京新聞』2017年7月28日 朝刊

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この記事の執筆者中倉 彰子

中倉彰子 女流棋士。 6歳の頃に父に将棋を教わり始める。女流アマ名人戦連覇後、堀口弘治七段門下へ入門。高校3年生で女流棋士としてプロデビュー。2年後妹の中倉宏美も女流棋士になり初の姉妹女流棋士となる。NHK杯将棋トーナメントなど、テレビ番組の司会や聞き手、イベントなどでも活躍。私生活では3児の母親でもあり、東京新聞中日新聞にて「子育て日記」リレーエッセイを2018年まで執筆。2015年10月株式会社いつつを設立。子ども将棋教室のプロデュース・親子向け将棋イベントの開催、各地で講演活動など幅広く活動する。将棋入門ドリル「はじめての将棋手引帖5巻シリーズ」を制作。将棋の絵本「しょうぎのくにのだいぼうけん(講談社)」や「脳がぐんぐん成長する将棋パズル(総合法令出版)」「はじめての将棋ナビ(講談社)」(2019年5月発売予定)を出版。

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