東京新聞「子育て日記」

2017年5月22日

ヒーローは藤井聡太さん!

将棋界のホットな話題といえば、十四歳でプロ棋士になった藤井聡太さんでしょう。プロ入り後は、公式戦十八連勝、どこまで記録を伸ばすのか注目を集めています。

ヒーローに追いつけるように、日々将棋の練習
ヒーローに追いつけるように、日々将棋の練習

聡太さんは、子供時代から大の負けず嫌いで有名で、また「詰め将棋」(玉を捕まえるパズルのようなもの)を解くのが、群を抜いて速かったそうです。

「フジイソウタはこの上で対局しているの?」。十六連勝がかかったその日、末っ子のシンと私は、東京・将棋会館の二階の道場にいました。

「聡太さんは大阪での対局だから、ここにはいないね」「そうなんだ・・・・」。シンはちょっとがっかりした様子。シンの将棋熱はまだまだ続いていて、時々、将棋会館の道場にも行くようになりました。

道場は千駄ヶ谷(渋谷区)にあり、バスと電車を乗り継ぎ、ちょっとした遠足気分。小学校1年生になった四月からは、電車も子供料金がかかるようになり、切符を手に持ち誇らしげです。

「道場」といっても、誰でも気軽に行って楽しめる場所です。将棋教室とは違い、対戦が主になり、係りの人が自分のレベルに合わせて対戦相手を選んでくれます。レベルに差がある場合は「駒落ち」というハンディをつけます。特に将棋会館の道場は、子供がたくさんきていて、色んな子と指すことができます。

シンは、最初のうちは「ママ、近くにいて」と心配そうでしたが、将棋が始まれば私のことなど全く目に入らず、楽しそうに指しています。何局か指し、私もお腹がすいてきたので「お昼ご飯を食べに行こう」と言うと、「え〜まだ指したいのに〜」。なかなかその場を動こうとしません。「次は、お弁当買ってこようよ」。食べに行く時間がもったいないので、ほかの子達と同じように道場隅のベンチで食べたいようです。

たくさん連勝をすると、ご褒美に将棋グッズがもらえます。「置き駒」をもらってニコニコのシン。選んだ駒は「龍」。「これをそろえたい!」この日は合計二十一局指したシン。まだまだ指せると豪語しています(笑)。

自宅に帰ると、次女のマキが「シンどうだった?級は上がった?」と気にしてくれています。最近マキは「まわり将棋」が好きでハマっています。

シンの今のヒーローは、「プロ棋士の羽生善治三冠、佐藤天彦名人、渡辺明竜王、そして藤井四段」のようです。

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この記事は、東京新聞にて中倉彰子が連載している「子育て日記」と同じ内容のものを掲載しております。
:『東京新聞』2017年5月19日 朝刊

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この記事の執筆者中倉 彰子

中倉彰子 女流棋士。 6歳の頃に父に将棋を教わり始める。女流アマ名人戦連覇後、堀口弘治七段門下へ入門。高校3年生で女流棋士としてプロデビュー。2年後妹の中倉宏美も女流棋士になり初の姉妹女流棋士となる。NHK杯将棋トーナメントなど、テレビ番組の司会や聞き手、イベントなどでも活躍。私生活では3児の母親でもあり、東京新聞中日新聞にて「子育て日記」リレーエッセイを2018年まで執筆。2015年10月株式会社いつつを設立。子ども将棋教室のプロデュース・親子向け将棋イベントの開催、各地で講演活動など幅広く活動する。将棋入門ドリル「はじめての将棋手引帖5巻シリーズ」を制作。将棋の絵本「しょうぎのくにのだいぼうけん(講談社)」や「脳がぐんぐん成長する将棋パズル(総合法令出版)」「はじめての将棋ナビ(講談社)」(2019年5月発売予定)を出版。

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