東京新聞「子育て日記」

2016年5月9日

ホンモノに触れる -プロ女流棋士中倉彰子 子育てブログ

長女のマイは、バレーボールに夢中。先日Vリーグの試合を見に行った。

クラブ活動の関係で、選手がコートに入場するときのエスコートをすることに。私も初めて、バレーボール女子の試合をみることになりました。試合前の練習の様子。

初めてみるホンモノの選手たちは、背も高く、ボールもはやく、迫力があり、はやくも圧倒されてしまう私です。

マイたちは、コートの横で出番を待ちます。いよいよ練習を終えた選手たちが戻ってきました。これから手をつないで、コートまでいきます。それまでちょっと冗談をいいながら、笑っていたこどもたちも、緊張気味。

でもその中にも憧れの選手たちと手をつないで、コートへ行ける興奮がみえかくれしています。

無事エスコート役を終えて、選手から、サイン入りのノートをいただき、満面の笑みで帰ってきたマイ。親としても、嬉しいです。子どもへの普及というのは、どの分野でも大事に大切にしていのだなと思いました。

この日は私もテレビでは味わえない迫力に、「ホンモノをみる大切さ」を感じました。

将棋でも、まさにそれがしたいと思っていました。以前、子育てイベントで、私と妹で着物を着て対局をする、という姿を子どもたちにみてもらいました。

その後、反響があり、「イベントあとに、子どもたちと将棋を楽しんでいます。」とメールを多数いただきました。一番驚いたのは、私だったかもしれません。

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将棋というと、勝ち負けのゲームではありますが、勝負だけではない価値がたくさんあるんだな、というのを子どもたちから気づかせてくれたように思います。

そんな将棋の持つ様々な価値を、子どもたちへ伝えていきたい、その想いが強くなり、現役を引退したこの年に、新たに会社を立ち上げて活動することに決めました。

「楽しく驚きにあふれたホンモノの日本伝統文化を世界中の子どもたちのすぐそばに。」というのが会社の理念です。

「将棋にはじまる日本の伝統文化」には、まだまだ眠っている価値が様々にあると思っています。

またママさんに(もちろん私も)将棋のもつ考える力や集中力、「まけましたという勇気」など、将棋を通してはぐくまれる価値、そういった価値を、女流棋士目線&ママさん目線で、発見してつたえることができたらと思っています。

さて、我が家は「ママの起業」という事件?で、ドタバタで落ち着く気配はありません。

子育てと仕事の両立は、つねに働くママさんの悩みどころ。「活き活きと働くママの姿は、きっと子どもたちに良い影響をあたえるはず!」と信じて、子どもたちと一緒に起業への道を歩みたいと思っています。

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この記事は、東京新聞にて中倉彰子が連載している「子育て日記」と同じ内容のものを掲載しております。
:『東京新聞』2015年10月23日 朝刊

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この記事の執筆者中倉 彰子

株式会社いつつ代表取締役、女流棋士。女流アマ名人戦連覇後、94年高校3年生で女流棋士としてプロデビュー。プロとして公式戦を戦うだけでなく、NHK杯将棋トーナメントなどテレビ番組の司会や聞き手、イベント司会などでも活躍。私生活では3児の母親でもあり、育児と仕事の両立に奮起。2007年日本女子プロ将棋協会設立に参画。事業部長として、地域や子どもたちに長く親しまれるイベント作りを心がけている。子育てエッセーを地方紙7新聞に連載し、近年は将棋と知育・育児を結びつけるような活動を広く展開。2015年10月株式会社いつつを設立、代表取締役に就任。女流二段。法政大学人間環境学部卒。@AKIKOPDG

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