株式会社いつつ

将棋を学ぶ 2016年4月1日

「子どもに将棋」は5歳くらいから!? 女流棋士が考える5つの理由

中倉 彰子

女流棋士の中倉彰子です。将棋にあまり触れたことがない親御さんに対して子育てイベントをやっているとときどき、「子どもは将棋をいつから始めると良いですか?」と聞かれる事があります。もちろん、思いたったが始め時!なので、いつから、何歳からだって楽しく始められます!

ですが…もしまだお子さんが本当に小さくて、いつから将棋をやらせようか…とご相談いただいた場合、私は「5歳前後から始める事ができますよ。」とお伝えしています。 (私は6歳の時、妹は4歳の時に始めました。)

今回は、子どもの頃から(だいたい5歳くらいから)将棋を始めると、いくつか良い事があるんですよ、ということについてお話したいと思います。

1. 学校の勉強が忙しくない

5歳くらいの(幼稚園や保育園に通う)子どもたちは、小学生より時間に余裕があることが多いです。最近の5歳児さんは、なかなかに忙しいスケジュールをこなされている場合もありますが、6歳、7歳などの小学生さん達に比べると、幼稚園や保育園という決まった時間をとられていても、おうちでやらないといけない宿題もありませんし、自分でお友達と約束してすぐに遊びに行っちゃう…なんてこともありませんね。実は将棋と触れる時間はお子さんが5歳くらいの小さいときのほうがとれるように思います。ですので、習い事として将棋を始めてみるというのもありですね。

はじめての将棋教室
はじめての将棋教室

2. 何にでも興味津々

新しいこと、珍しいこと…何にでも興味津々なのが、5歳くらいの子どもたちの素晴らしい特徴です。

将棋の駒は漢字で書かれているので、5歳のお子さんでは読めず、将棋の駒の動かし方を覚えられないのでは?と思われるかもしれませんが、5歳くらいの子どもたちにとって漢字は絵や模様に近いようで、そこで壁を感じる子どもは比較的少ないように思います。子ども将棋教室に来てくれる小さな子どもたちも「好きな駒は竜!」って元気よく答えています。

先入観などもほとんど無い時期ですのでちょっと難しそうな将棋の世界にもすんなり入れることが多いです。子どもたちにとっても早く始めることで、ハードルが低くなるんですね♪

何にでも挑戦

3. ちょっと落ち着いてくる時期

ヤダヤダの魔の2歳児を乗り越え、やんちゃ時代をこえ、ちょっと落ち着いてくるのが5歳の頃です。ゲームに興味を持ち出すのもこの頃なので、将棋もゲームの一つとして興味が湧いてくるように思います。「ボードゲームは、子どもの頭が一番活性化した状態で、論理的に考えることを教えることができます」(参考:「お母さんのための「男の子」の育て方」 花まる学習会代表 高濱正伸)とのこと。

確かに、ボードゲームやアナログゲームには子どもを対象にしたものでも頭を使って考えるものが多いですよね。

数あるゲームの中から、将棋を選んでもらえると嬉しいですね。ちょっと落ち着いてくる5歳くらいの時期に将棋を始めるのはいかがでしょうか。

まずは積み木遊びから
まずは積み木遊びから

4. お父さんやお母さんと将棋で交流できるのが楽しい!

5歳くらいのお子さんは、まだまだお父さんやお母さんと一緒に遊びたい!褒められたい!などの願望が強い時期です。小学生の高学年にもなってきますと、だんだんと友達といるほうが楽しくなる子どもたちが多いですね。それはそれで成長している証拠なのですが、将棋の基本をお父さんやお母さんに教えてもらう、もしくはお父さんやお母さんと一緒に将棋ができたら、家族で楽しめますね。

将棋を一緒に楽しむことよって子どもたちだって嬉しいし、親御さんから見ても、子どもたちがどんな風に成長しているのかが分かり、充実した時間になると思います。お子さんと楽しめる趣味があるということはとってもいいですね。

いつつ将棋教室の生徒さんからも、家でお父さんと一緒に将棋を指したという話をよく聞きますが、とても微笑ましいように思います。

将棋は親と子のコミュニケーション
将棋は親と子のコミュニケーション

5. 駒を飲み込む心配がない

赤ちゃんがいらっしゃる場合は、コレに注意してください…。赤ちゃんの飲み込み危険リストにタバコなどと一緒に将棋の駒と書いてありました…。確かに小さい駒だとあり得るかもしれませんね。

話は変わりますが、我が家でも、歯が生えはじめた長女が、盛り上げ駒(将棋駒の中でも漆がつかってある高級なもの)を、カミカミして、よだれとともに歯型が残ってしまったことがあります。よりによって盛り上げ駒で、がっくりきましたが、今では良い思い出です・・(涙)。

5歳くらいになれば、もうお菓子と駒の区別はつきますね(笑)。「いつから将棋ができるか」を考えてみる時、こういった意味でも 5歳というのは将棋を始めるのにあたって良い年齢なのかなと思います。

子ども指導対局
子ども指導対局

以上の理由で、「いつから将棋ができますか?」ということご質問に対しては、「5歳くらいからが良いですよ」とお答えしているわけです。

5歳という時期は、小学校に入学する前だから学校の勉強をする必要はないけれども、好奇心豊富で、多感な年齢だと考えています。そのような時期に、将棋という日本の伝統文化を体験してみることは、子どもたちの将来の成長を考えても大きな意味があると思います。「何を子どもに習わせようか?」と悩んでいる親御さんに是非とも将棋をお勧めしたいです

*
お子さんが5歳になったら将棋を始めてみませんか?(もちろん何歳のお子さんでも大歓迎です٩( ‘ω’ )و)

いつつ将棋教室では、東京府中校・神戸元町校ともに毎月体験会を開催していますので、お気軽にご参加ください(^ ^)

将棋のどうぐ

将棋入門4点セット(長く使える本格的な駒)

6,894円(税込)

商品番号:137383182

この記事の執筆者中倉 彰子

中倉彰子 女流棋士。 6歳の頃に父に将棋を教わり始める。女流アマ名人戦連覇後、堀口弘治七段門下へ入門。高校3年生で女流棋士としてプロデビュー。2年後妹の中倉宏美も女流棋士になり初の姉妹女流棋士となる。NHK杯将棋トーナメントなど、テレビ番組の司会や聞き手、イベントなどでも活躍。私生活では3児の母親でもあり、東京新聞中日新聞にて「子育て日記」リレーエッセイを2018年まで執筆。2015年10月株式会社いつつを設立。子ども将棋教室のプロデュース・親子向け将棋イベントの開催、各地で講演活動など幅広く活動する。将棋入門ドリル「はじめての将棋手引帖5巻シリーズ」を制作。将棋の絵本「しょうぎのくにのだいぼうけん(講談社)」や「脳がぐんぐん成長する将棋パズル(総合法令出版)」「はじめての将棋ナビ(講談社)」(2019年5月発売予定)を出版。

関連記事

いつつへのお仕事の依頼やご相談、お問合せなどにつきましては、
こちらからお問い合わせください。

メールでお問い合わせ