東京新聞「子育て日記」

2016年5月9日

待つことの大切さ -プロ女流棋士中倉彰子 子育てブログ

今月は、長女が通う保育園の修了式がありました。生後8カ月から入所し、6年間。立派に修了証を受け取る娘の姿に、思わず涙が溢れます。

その後、お祝い膳のランチを食べている子供達の周りを保護者が取り囲み、我が子の思い出などを一言ずつ話しました。

あるママ「うちは朝も早く、夕方も延長保育。そんな中で6年間、よく頑張って通ってくれました。」と涙。聞いている息子も、ご飯を食べながら、腕でグイッと涙を拭う。保育所は友達もたくさんいて楽しいけれど、やっぱり、お母さんお父さんに会えない寂しさはあったよね。よく頑張ったね。

最後は、子供達から「お母さんお父さん、毎日送り迎えありがとう。」というメッセージが書かれた、紙で作ったお花をプレゼントされました。
終始温かい雰囲気に包まれた、素晴らしい会でした。

自分でも、口うるさいママだと自覚しています。「できるまで見守る。」
頭ではわかっていても、ついつい、先に口が出てしまいます。

「お片付けはしたの?」
「歯は磨いたの?」

子供達は、いつも返事は調子がいいのですが、その行動の前に、面白いことを見つけてしまい脱線。
「何度言ったらわかるの!」とは、何度言ったことでしょう(笑)。

これではいけないと、一度言ったら、後は我が子を見守る。そう「待って」見ることにしました。

・・心の声・・
(さ~今日は待つぞ~。歯磨きに直行してくれればいいけど…。あ!姉妹で可愛いメモ帳の取り合いが始まっちゃったよー。なんで、なんでその後、メモ帳にハンコを押す遊びになっちゃうわけ?その後、お店屋さんごっこ?領収書いりますか?って。コラー!!)

と、あえなく先ほどのセリフを言う事に。

将棋は「待つ」ことが、大切とよく言われます。自分が一手指したら、相手が考えている間、じっと待たなければいけないからです。そこでじれてしまうと、悪い手を指してしまいます。また、形勢が悪い局面では、じっと我慢をして、流れがこちらに来るのを待ちます。

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「待つ」ことは、将棋の上でも大事なキーワードなのです。将棋から学んでいるものを、育児に活かさないでどうする?
子育ては、本当に自分育てですね。

※子供語録※
・白雪姫
最近「ごっこ」遊びが好きなマキ(3歳)。今日は白雪姫。私が白雪姫で、マキは悪い魔女役。
マキ「この毒の入ったリンゴはいかがですか~?」
ずいぶん正直な魔女さんです。

・シンシンの?
シン(1歳)は、最近「シンシンのー!」と主張すれば自分のものになると思っている。
お姉ちゃん達のお皿に大好きなトマトがあれば
「シンシンのー!」と手を伸ばしてペロリ。
オセロで遊んでいると
「シンシンのー!」と駒をとってポイ。
「シンシンのー!」とパパの電動ヒゲ剃りを・・。
皆「それはまだ使わないでしょ。」

・アイポッポ?
シン「アイポッポー!」と泣きながらなにやら探している様子。アイポッポとは・・?
アイパッドのこと。ユーチューブのアニメに夢中です。

この記事は、東京新聞にて中倉彰子が連載している「子育て日記」と同じ内容のものを掲載しております。
:『東京新聞』2012年3月30日 朝刊

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この記事の執筆者中倉 彰子

株式会社いつつ代表取締役、女流棋士。女流アマ名人戦連覇後、94年高校3年生で女流棋士としてプロデビュー。プロとして公式戦を戦うだけでなく、NHK杯将棋トーナメントなどテレビ番組の司会や聞き手、イベント司会などでも活躍。私生活では3児の母親でもあり、育児と仕事の両立に奮起。2007年日本女子プロ将棋協会設立に参画。事業部長として、地域や子どもたちに長く親しまれるイベント作りを心がけている。子育てエッセーを地方紙7新聞に連載し、近年は将棋と知育・育児を結びつけるような活動を広く展開。2015年10月株式会社いつつを設立、代表取締役に就任。女流二段。法政大学人間環境学部卒。@AKIKOPDG

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