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将棋を学ぶ:はじめての将棋教室 2018年7月9日

あきこ先生の “はじめての将棋教室” ステップ3-4上手に駒を取る

中倉 彰子

あきこ先生の “はじめての将棋教室” いつつブログで公開中!

初めての方も本将棋が指せるようになります。ステップは全部で3つ。(1ステップ:約10レッスン)ステップ3では、指すための基本となるテクニックを学びます☆

前回のステップ

ステップ3-4上手に駒を取る

自分の駒がうごける場所に相手の駒がいる場合、駒を「取る」ことができます。駒を取ると、取った駒は「持駒」になり、今度は自分の仲間になってくれますので上手に駒を取ることが大切です。

では、どんな駒でも取れれば何でも良いのか?というと、そういうわけではありません。今回のレッスンは「タダで駒を取る」ことと、「価値の高い駒を取る」ことについて学びます。駒を取るせっかくのチャンスですので、少しでもお得に駒を取れるようにしていきましょう。

「タダの駒」とは、こちらが取っても相手に取り返されない駒のことです。1図の場合

  1. 5三の角
  2. 2一の角

のどちらの角を取ると、タダで取ることができるでしょう?

どちらがタダで取れる?
どちらがタダで取れる?

① 5三の角を取ると、相手に飛車を取られることはありませんので、タダで角を取ることができます。自分の持駒に角一枚が増え、相手は角一枚を失いますので、駒二枚分の差がつき有利です。

2枚の差がつきます
2枚の差がつきます

② 2一の角を取った場合は、金で飛車を取られてしまいますね。自分の持駒に「角」が入りますが、相手にも「飛」が加わってしまいます。

タダでは取れません
タダでは取れません

このように駒が取れる局面では、タダで取れるのかどうか、駒を取って得をするのかどうかを考えていきましょう。

次は「価値の高い駒を取る」についてです。いくつかの駒を取ることができる場合は、価値の高い駒を取りましょう。

下図をみてください。角と歩、両方ともタダで取れそうな時にはどちらを取ると良いのでしょう?

どちらが得かな?
どちらが得かな?

この場合は、角の方が価値が高いので角を取ると良いですね。

将棋は一気に勝つことはできません。駒を取ったり取られたりしながら、少しずつ有利になるように進めていきます。ただ駒を多く取っても、勝つとは限らないことが将棋の奥深いところですね。

上手に駒を取る
上手に駒を取る

〜レッスン後〜

最近、将棋を指す様子を見ていると、とにかく駒を取ることがとても楽しいようです。コレクターのように駒台に持駒を並べて嬉しそうにしています。でもたくさん駒を持っていても勝てるわけでは無いんですよね〜。取ることに頭がいっていて、価値を考えたり、そして上手に持駒を使う…とかまで意識がいかないようです。王様を捕まえるのが将棋だよ〜駒集めゲームじゃ無いよ〜と思いながらも、なんだか嬉しそうなので、まずはここからかな…なんて思いながら見ています〜。

次回のステップ

さて、今回の “はじめての将棋教室” はいかがでしたでしょうか?次回は、「駒の交換」について学びます☆

はじめての将棋手引帖

将棋初心者の子どもたちが無理なく楽しく将棋を身に付けられるようにあきこ先生がつくった初心者向け将棋テキストです。


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この記事の執筆者中倉 彰子

中倉彰子 女流棋士。 6歳の頃に父に将棋を教わり始める。女流アマ名人戦連覇後、堀口弘治七段門下へ入門。高校3年生で女流棋士としてプロデビュー。2年後妹の中倉宏美も女流棋士になり初の姉妹女流棋士となる。NHK杯将棋トーナメントなど、テレビ番組の司会や聞き手、イベントなどでも活躍。私生活では3児の母親でもあり、東京新聞中日新聞にて「子育て日記」リレーエッセイを2018年まで執筆。2015年10月株式会社いつつを設立。子ども将棋教室のプロデュース・親子向け将棋イベントの開催、各地で講演活動など幅広く活動する。将棋入門ドリル「はじめての将棋手引帖5巻シリーズ」を制作。将棋の絵本「しょうぎのくにのだいぼうけん(講談社)」や「脳がぐんぐん成長する将棋パズル(総合法令出版)」「はじめての将棋ナビ(講談社)」(2019年5月発売予定)を出版。

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