全国将棋道場巡り

2016年4月5日

将棋は3歳から!東京都杉並区「棋友館」の驚きの指導法

2000人の子どもたちを指導した将棋の学び舎

第3回目となる道場訪問、今回は阿佐ヶ谷にある「棋友館」へやってきました。

(過去の将棋道場訪問記はこちらをご覧ください。)

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「棋友館」は未就学児から中学生までを対象とした子供のための将棋教室です。今年で15年目を迎え、これまで2000人近くの子どもを指導してきました。女流アマ強豪の小野ゆかりさんも幼少期に足繁くここに通い指導を受けていました。

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大切なのは「強くなりたい」のスイッチを入れさせること

棋友館の館長を務めるのは、「子どもに将棋を教えたら右に出る者はいない」と評判の小田切秀人さん。子どもに将棋をうまく教えるためのコツについて聞いてみました。

中倉彰子(以下彰子):子どもに指導するとき心掛けていることはありますか?

小田切秀人館長(以下小田切館長):例えば、成績表をつけるときの鉛筆の持ち方などをよく見るようにしています。将棋を通じて、将棋の戦い方以外にも色んなことに目を配ることで、人生をより有意義なものにしてもらいたいと考えます。

彰子:どのような指導をすれば、幼い年齢の子どもを強い棋士に育てることができますか?

小田切館長:教えて将棋を強くするということ自体が非常に難しいように思います。自分から強くなりたいと願い、強くなるための勉強をするようになれば、それがあっという間に強くなるサイン。例えば、ここ(棋友館)に置いてある漫画ばかり読んでいた子が定跡書などを読み始めるとそうですね、笑

彰子:確かに!勉強なんかと同じで、受け身ではなく、子どもたちが積極的に学ぶためのやる気スイッチを入れてあげることが重要なんですね(^ ^)

小田切館長:はい。強さを測る基準値としては、振り飛車、居飛車で各々3つの基本戦法が使えるようになれば初段レベルだといえます。振り飛車だと四間飛車・対居飛車・相振り、居飛車だと矢倉・相掛かり・対振り飛車ですね。

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将棋は3歳からでも始められる

彰子:将棋は何歳くらいから始めるといいですか?

小田切館長:棋友館では、まず駒の名前を覚えることから始めます。例えば3歳の子でも漢字を鉛筆でなぞって覚えていますよ。

彰子:3歳の子に漢字を覚えさせるのは難しいように思います。

小田切館長:記憶力は3歳児にも備わっているので、駒の漢字や動き方を覚える、駒を盤に並べるという行為は比較的早く習得することが可能です。ただし、実際にゲームとして将棋を行っていくには思考力が必要となります。それができるようになるのは大体小学校の低学年といったところでしょうか。

彰子:子どもを指導する上で何か工夫をされていることはありますか?

小田切館長:子どもを指導するのに必要なのは、「経験を積ませること」です。例えば、私はよく子どもたちに「垂れ歩」千本ノックという練習を課します。「垂れ歩」とは、次にと金を作るために打つ「歩」のことです。この歩を横に並べて、裏返す練習です。この一連動作を、子どもたちに何度も繰り返し練習させ、体に覚えこませることで、経験として蓄積させることができます。また、子どもたちと対局するときには、どこで王将をとらせてあげるのかということに注意を払います。教え子を負かすだけではなく、勝つ経験をさせてあげることも指導者にとって大切な役目の1つであると考えます。他にも、少しでも早く子どもたちが、本来の将棋に慣れるように、小さいうちから縮小版などを使わずちゃんと9×9、81マスある盤を使用するようにしています。そうすることで駒を追う動体視力が鍛えられます。

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彰子:最後に棋友館のアピールポイントはありますか?

小田切館長:棋友館は火〜土、日曜日が検定日です。学校終わりに立ち寄れるというのが1番の特徴ではないでしょうか。あとは、階級が30級からあることも他と違います。上へとのぼる達成感を感じることができると思います。

中倉彰子の訪問後記

今回は手合いをつけながらインタビューさせていただきました。特に印象的だったのは「教えて強くするのは難しい」という言葉です。漫画ばかり見てる子が定跡書などを読みだすと強くなるなど、本当に子どもたちの姿をよく見ているなぁと感じました。棋友館には、小田切館長との指導対局や定跡書、詰将棋、大会案内など、「強くなりたい!」という子どもの成長に欠かせない要素が豊富に揃っています。それでも、あえてそれを押し付けず、子どもたちを「見守る」小田切館長の姿勢にとても感心しました

また、「将棋教室に来てくれた子どもたちとは、必ず毎回1局手合わせするようにしているのですが、動かし方が書いている駒は、うちの教室では使いません。教えてお金をいただいているわけですからね。」という小田切館長の言葉からはプロ意識の高さがひしひしと伝わってきました。

最後に、今回のインタビュー中に、とても心に残った一幕があります。それは、棋友館OBの高校生が小さな子どもたちに将棋を教えている光景です。将棋を終え自宅へと帰っていく子どもたちに「気をつけて帰ってね」と優しく声をかける小田切館長。将棋教室を卒業した後の子どもたちとも、こうしてずっと関係が継続していることにも頷けます。インタビューに同行した弊社高橋も、もうすぐ4歳になる娘さんが将棋に興味を持ち始めているようで「近くだったら通わせたい。」とすっかり魅了されたようでした。

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道場データ

道場名称 棋友館
場所 東京都杉並区阿佐谷南1丁目34-9
サウスコート阿佐谷201
営業時間 平日(火〜金)14時〜19時
土曜13時〜17時30分
日曜13時〜17時(但し指定日のみ)
定休日 日曜日・月曜日
電話番号 03-5377-9123

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この記事の執筆者中倉 彰子

株式会社いつつ代表取締役、女流棋士。女流アマ名人戦連覇後、94年高校3年生で女流棋士としてプロデビュー。プロとして公式戦を戦うだけでなく、NHK杯将棋トーナメントなどテレビ番組の司会や聞き手、イベント司会などでも活躍。私生活では3児の母親でもあり、育児と仕事の両立に奮起。2007年日本女子プロ将棋協会設立に参画。事業部長として、地域や子どもたちに長く親しまれるイベント作りを心がけている。子育てエッセーを地方紙7新聞に連載し、近年は将棋と知育・育児を結びつけるような活動を広く展開。2015年10月株式会社いつつを設立、代表取締役に就任。女流二段。法政大学人間環境学部卒。@AKIKOPDG

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