将棋を教える

2016年1月6日

子どもに将棋を教えるときに気をつけるべき5つのこと

子どもに将棋を教えるのは、大人に教えるのとは違ったケアが必要になってきます。中倉彰子が将棋初心者の子どもたちに将棋を教えるときに気をつけていることをいつつ、ご紹介します。少しでもみなさんの参考になれば幸いです!

1.負けても気にしないことを、繰り返し伝える

将棋上達の秘訣は、なんといっても続けること。続けると強くなっていきますし、精神面をはじめ、将棋を指すことや勝ち負け以外でも将棋から学べることがどんどん増えていきます。

将棋初心者の子どもたちが将棋をやらなくなってしまう大きな理由のひとつに、「負けを嫌がる」というのがあります。負けを嫌がって将棋を指さなくなるよりは、負けても負けてもたくさん指したほうが強くなりますし、楽しくなってきます。たくさん負けたということは、それだけ対局したということ。経験を積んでいるんですよね。

だから、負けても気にしないことを根気強く伝えています。

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また、お子さんと同じくらい、親御さんもお子さんの負けを気にする傾向があります。負けるということは、それだけチャレンジしているということ。負けからも学べるんだということ、むしろ負けたからこそ大きく成長できるということを将棋を通じて教えたいと考えています。

繰り返しになりますが、いちばん大切なのは、続けること。負けても負けても、へこたれずに、前を向いて次の対局へと前進することの大切さを、子どもたちには身につけてもらいたいなと考えています。

この記事で、負けを認めることの重要さを詳しく述べています。こちらもどうぞご覧ください。

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2.きちんとした礼儀作法で

将棋の挨拶は、一番はじめに教えます。駒を並べ終わり対局をはじめるときは、「よろしくお願いします」とお辞儀をしてはじめます。これは生徒と私が対局をするときも同じです。そして、負けてしまったら「負けました」。私も大きな声でいいます。先生自ら「負けました」とお辞儀するところもみせます。最後は、駒を一緒に片付けて、「ありがとうございました」と、これもお互いにしっかりと言います。対戦してくれた相手に感謝、そして、道具に感謝。最初に教えると、将棋をはじめるときはお願いしますとお辞儀だ!と、歯磨きのように習慣になってくれます。はじめが肝心です。

教室に入った時は「こんにちは」、レッスン前には、背筋を伸ばして、生徒と私で「よろしくお願いします。」
と言ってはじめます。終わった後は、「ありがとうございました」。開始と終了の挨拶。これはみんな揃っておこないます。誰かが座ってなかったり、おしゃべりしたりすると、待ちます。「はい。きちんとあいさつしないと帰れないよ~」などと声がけをしています。

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そして、挨拶と同じくらい大切なこととして、きちんと駒を盤上・駒台に置く、ということがあります。駒の乱れは、心・思考の乱れです。心の余裕を表す。ベストパフォーマンスを発揮するためにも、整理整頓は重要です。相手のことも考えて、見やすく置くようにしましょう。勝負事とはいえ、相手のことをきちんと思いやれるように指導することが大切です。

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女流棋士中倉彰子が、将棋初心者の子どもたちが無理なく楽しく将棋を身に付けることを目標に制作した将棋テキスト「はじめての将棋手引帖」シリーズでも、あいさつや礼儀作法の大切さについて触れています(^ ^)

3.「これはだめな手」とは絶対に言わない

私がだめな手だと思う手は、私の実力を超越した才能の一手かもしれません(^^)。しっかりとその手を指した理由を聞いた上で、もしより良い手があるならば、「こちらのほうがこういう理由で良いかもしれないよ」と伝えてあげるようにしています。

子どもたちの可能性を信じ、安易に決めつけない。その子の才能を潰さないようにと心がけています。将棋は無限、答えはひとつでないと自分自身にも言い聞かせ、先生が気づかない良い手を指すという前提で接するようにします。

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それと同時に、その子らしい手を賞賛してあげたいなとも思うんです。のびのびと指していたら、それだけで楽しそうですし、目の前の一局だけに勝つ指導ではなくて、もっと長い目で見てあげたいと考えています。。

4.下と比べることには、厳しめに注意


たとえば、自分より弱い子が詰将棋をしているときに「こんなの簡単だよ。」という子には、すごく注意します。自分より下の実力でもそれは、自分もいままで通ってきた道。あなたの実力は、もっと上の人からみたら、同じように弱いってことになるよ、と言い聞かせ、謙虚さと思いやりの心、学ぶ気持ちを身につけてもらうように心がけています。

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5.その子に合った方法を考える

実戦が好きな子。詰将棋をモクモクと解くのが好きな子。将棋上達方法もいろいろとありますが、その子にあった方法は何かなと考えます。これはお子さんによって本当に違うんですよね。その子にとっていい方法はなんなのか、いつも悩みながら考えています

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本当は詰将棋も実戦もまんべんなくやってほしいんですよね。でも同時にモチベーション高くやってほしい。まんべんなくやったほうが強くなることはわかっていても、お子さんに教えるときにはタイミングを見計らうことが必要です。

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何度も言っていますが、いちばん大切なのは続けること。続けるために、ひとりひとりに何があっているのか、じっくり考えましょう。教える人は自分が強くなった方法にこだわってしまう傾向が強いけれども、さまざまな勉強方法があり、向き不向きもあるので、必ずその子に合った方法を提供するようにしたいですね。

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この記事の執筆者中倉 彰子

株式会社いつつ代表取締役、女流棋士。女流アマ名人戦連覇後、94年高校3年生で女流棋士としてプロデビュー。プロとして公式戦を戦うだけでなく、NHK杯将棋トーナメントなどテレビ番組の司会や聞き手、イベント司会などでも活躍。私生活では3児の母親でもあり、育児と仕事の両立に奮起。2007年日本女子プロ将棋協会設立に参画。事業部長として、地域や子どもたちに長く親しまれるイベント作りを心がけている。子育てエッセーを地方紙7新聞に連載し、近年は将棋と知育・育児を結びつけるような活動を広く展開。2015年10月株式会社いつつを設立、代表取締役に就任。女流二段。法政大学人間環境学部卒。@AKIKOPDG

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